外壁塗装の1ヶ月
塗装業者さんから、毎年、御歳暮が届く。
私、「うちの外壁塗装って、いつしたの?」
母親、「お兄ちゃんって、何歳だっけ?」
私、「22歳」
母親、「お兄ちゃんが15歳の時だから、家の外壁塗装をしたのは7年前」
私、「お兄ちゃんと家の外壁塗装は、何か関係あるの?」
母親、「貴方、何も覚えてないの?」
私、「???」
私には歳の離れた兄がおり、その兄は一時期メッチャ荒れていた。
母親、「Aさん(塗装業者さん)から御歳暮が来てるけど、貴方は送った?」
仕事から帰って来た兄、「御中元も御歳暮もちゃんと送ってるよ」
兄がシャワーを浴びている間
私、「お兄ちゃんって、御歳暮を送る人なの?」
母親、「会社の人には送らないけど、Aさん(塗装業者さん)には送ってるわよ」
私、「どうして?」
母親、「恩人だからよ」
家の外壁塗装をした7年前の兄は、高校を中退してからは引きこもりだった。
引きこもりの兄にとって、見ず知らずの塗装業者さんにウロウロされるのは不快なこと、そのことで兄がメッチャ荒れたのは記憶として残っている。
兄が引きこもりを卒業出来たのは、塗装業者さんの1人がバイクに乗せてくれたから。
フルフェイスのヘルメットを被れば誰にも気付かれない、バイクで何処にだって行ける、引きこもりだった兄とってバイクは好都合だったのだ。
家の外壁塗装に掛かる日数は約1ヶ月、その1ヶ月で兄の人生が前進したのだから、私の家族はバイクに乗せてくれた塗装業者さんには感謝しかない。
休日、兄がバイクをイジっていたため
私、「何をしてるの?」
兄、「塗装。乾いてないから触るなよ」
塗装が乾いても、兄はバイクに乗せてくれない。あーあ、僕も引きこもりになろうかな。
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